Whiteberry夏祭りの歌詞に潜む切ない真相と原曲の決定的な違い
今やWhiteberryの代名詞となった本作ですが、原曲は奈良県出身の4人組ロックバンド・JITTERIN'JINN(ジッタリン・ジン)が1990年8月にリリースした4枚目のシングルです。作詞・作曲を手掛けたのはギタリストの破矢ジンタ氏。当時すでに『エヴリデイ』や『プレゼント』でイカ天ブームを席巻していた彼らの手によって、日本古来のヨナ抜き音階(ペンタトニックスケール)を取り入れた哀愁のメロディが生み出されました。
では、10年の歳月を経て2000年にカバーされたWhiteberry版は、なぜオリコンチャート3位を記録し、原曲以上の爆発的なセールスを叩き出すに至ったのでしょうか。その背景には、JUDY AND MARYのベーシストである恩田快人氏による緻密なサウンドプロデュースと、当時10代前半だったメンバー特有の切迫したエネルギーがありました。
原曲の持つ「昭和の路地裏を思わせる無機質で乾いた哀愁」に対し、Whiteberry版は「北国の少女たちが短い夏にすべてを賭けるような切迫感」を宿していました。作詞作曲の破矢ジンタ氏が紡いだ完璧な日本語詞の構造美があったからこそ、大幅なテンポアップとラウドなギターサウンドを注ぎ込んでもメロディが崩れず、2000年代のリスナーに劇的な衝撃を与えることに成功したのです。