無への絶望感「宇宙恐怖症」の正体:最新科学が迫る深宇宙の心理学
人類が再び月を目指し、その先の火星へと足を伸ばすアルテミス計画。この歴史的ミッションの陰で、国際的な宇宙機関は搭乗員のメンタルヘルス維持にこれまで以上のリソースを割いている。NASAやJAXAの最新研究プロジェクトでは、地球が視界から完全に消え去る「Earth-out-of-view効果」が、宇宙飛行士の精神状態に深刻な抑うつや孤立感をもたらす危険性が指摘されている。
月面基地や長期間の惑星間航行では、通信のタイムラグが生じ、地球からの即座の救援は望めない。鉄の船殻一枚を隔てたすぐ外側に、死の真空がどこまでも広がる閉鎖空間。どれほど厳しい訓練を積んだプロフェッショナルであっても、ふとした瞬間に窓の外の漆黒へ目をやったとき、喉を絞められるような圧迫感に襲われるという。