心配事の9割は起こらない?科学的根拠と禅の教えから迫る真相
論理的には「心配しても意味がない」と頭で理解していても、なぜ人は予期不安を止められないのでしょうか。心理学の研究では、脳が過剰な思考ループに陥るメカニズムとして主に3つの要因が挙げられています。
第1に、「不確実性に対する不耐性」です。人間は「どうなるか分からない状態」を強いストレスと感じるため、最悪のシナリオを先回りしてシミュレーションすることで、無意識に心の準備を整えようとします。しかし、この防衛反応が過剰になると、現実離れした妄想までリアルに感じてしまいます。
第2に、デジタル環境による情報過多と孤立感です。SNSなどで他人の成功体験や悲惨なニュースを四六時中浴び続けることで、比較による劣等感や根拠のない焦燥感が常に刺激され、脳の扁桃体が過敏な興奮状態に置かれます。
第3に、「反芻(はんすう)思考」の罠です。ネガティブな感情が湧いた際に、その原因を頭の中で何度もリピートして問い詰める癖がついていると、問題解決に向かわない無意味な自問自答だけが何時間も続いてしまいます。