新生児のつむじが2つある真相|天才・発達障害の噂と医学的根拠

今注目を集めている 新生児のつむじが2つある真相|天才・発達障害の噂と医学的根拠について、多角的な視点をご紹介しています。

つむじが2つある赤ちゃんをめぐっては、昔ながらのポジティブな言い伝えと、現代的な医療不安が入り混じった極端な言説が飛び交っています。パパやママが最も知りたい「天才説」「わんぱく説」、そして「発達障害との関連性」について、背景にある論理と科学的事実を整理します。

まず、昔から語られるつむじが2つあると天才になる理由ですが、これは歴史上の偉人に由来するエピソードと、希少性に対する畏敬の念が結びついた民俗的俗説です。メジャーリーグで前人未到の記録を打ち立てたイチロー氏や、物理学者のアインシュタイン、漫画家の手塚治虫氏など、突出した才能を発揮した著名人につむじが2つあったという逸話が広く知られています。全体の1割に満たない少数派の特徴に対して、周囲が「人とは違う大物になる」という期待を込めて語り継いできたポジティブなレトリックと言えます。

同様に、つむじが2つある子は「やんちゃ」「わんぱく」と言われる現象も、日本語の慣用句である「旋毛曲がり(つむじまがり=へそ曲がり、強情者)」という言葉遊びや、江戸時代から続く地域社会の言い伝えがベースになっています。2つあれば頑固さや活発さも2倍になるという素朴な連想から生まれたもので、子どもの気質そのものを決定づける生物学的根拠はありません。

一方、近年ネットの質問掲示板などで頻繁に見られる赤ちゃんにつむじが2つあると発達障害や自閉症になりやすいのかという懸念について、結論から言えば医学的な直接の関連性は完全に否定されています。

この誤解が生まれた発端には、過去の医学研究の断片的な伝言ゲームがあります。かつて染色体異常や極めて稀な先天性症候群の一部において、脳の初期形成異常に伴い「頭皮の毛流パターンに顕著な乱れ(極端に離れた位置の多重つむじなど)を伴うことがある」という症例報告がなされたことがありました。この専門的な報告が一般に咀嚼されないままネット上で独り歩きし、「つむじが2つある=神経発達症(自閉スペクトラム症やADHD)の兆候」という飛躍したデマに変形して定着してしまったのが赤ちゃんにおける自閉症の真相です。つむじが2つあるだけで医師が発達の異常を疑うことは小児医療の臨床現場において一切ありません。

関連記事