新聞業界の年収崩壊は本当か?全国紙と地方紙の格差と最新給与実態
新卒入社直後の20代では、全国紙・地方紙を問わず初任給や手取り額に極端な開きは見られません。基本給は20万〜25万円程度であり、警察署詰めの超過勤務手当や当番手当が加算されることで、20代半ばで額面年収450万〜550万円前後に達します。
決定的な格差が生じるのが30代です。かつては花形とされる新聞記者年収30代は、全国紙であれば30歳前後で年収850万〜950万円、35歳を過ぎる頃には主任・デスク補佐クラスとして1000万〜1150万円に到達するのが標準コースでした。しかし、現在では昇給スピードが抑えられ、30代半ばで750万〜900万円程度に着地する例が増加しています。「普通に働いていれば自動的に1000万円」という時代は完全に終わりました。
さらに深刻なのが地方新聞社年収格差です。地方紙の中堅記者は、30代を迎えても年収450万〜580万円程度にとどまるケースが多く、全国紙記者と同じ時間・熱量で取材を重ねても、生涯賃金ベースで1億円以上の開きが生じる構造が存在します。地方紙幹部の一人は「地元での知名度や社会的信用は絶大だが、子どもの大学進学やマイホーム購入を考えたときに手取りの少なさに耐えかねて退職を選ぶ若手記者が後を絶たない」と現場の苦悩を吐露します。