警察の時効で本当に逃げ切れる?海外逃亡の落とし穴と捜査の真相を徹底解説に関するポイントを詳しくまとめました。専門的な情報をチェックしましょう。
一口に時効といっても、犯行の類型や被害結果によって期間は大きく異なります。とりわけ重要な転換点となったのが、殺人罪の時効撤廃を実現した2010年(平成22年)の刑事訴訟法改正です。人を死亡させた罪であって法定刑に死刑が含まれる罪については、公訴時効そのものが過去に遡って廃止されました。
犯罪類型・主な罪名刑事:公訴時効の年数民事:不法行為の消滅時効法的位置づけ・捜査上の特徴殺人罪・強盗殺人罪
(人を死亡させた死刑相当罪)時効なし(無期限)
2010年法改正により撤廃知った時から5年
または行為時から20年コールドケース専従班が継続捜査。逃亡者が死亡するまで追跡が終了することはない。傷害致死罪・危険運転致死罪
(人を死亡させた無期相当罪)20年〜30年
(刑法上の上限刑による)知った時から5年
または行為時から20年生命侵害による民事請求権は民法724条の2により保護。刑事・民事ともに長期化。強盗罪・不同意性交等罪
(人を死亡させていない重大犯罪)10年〜15年
(性犯罪は起訴猶予特例あり)知った時から3年〜5年
行為時から20年性犯罪は被害者が成人するまでの期間停止特例など、法改正による保護が強化。窃盗罪・詐欺罪・横領罪
(一般財産犯)7年(長期10年の懲役刑)知った時から3年
行為時から20年民事消滅時効との違いが顕著。被害回復の民事訴訟が先行して時効中断(更新)される例多数。名誉毀損罪・過失傷害罪
(軽微犯罪・親告罪など)1年〜3年
(※告訴期間は原則6か月)知った時から3年
行為時から20年親告罪の告訴期間(刑訴法235条)は犯人を知った日から6か月。告訴がなければ公訴提起不可。
この公訴時効の年数一覧を俯瞰すると明らかなように、刑事上の公訴時効と民事上の消滅時効は完全に別系統の法制度です。たとえ刑事事件として罪に問われなくなったとしても、不法行為に基づく損害賠償請求権が生きていれば、民事裁判で多額の賠償命令が下され、預貯金や給与が差し押さえられるリスクは残り続けます。
鈴木 陽菜
テックライター兼ウェブディレクター
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