一億総中流はなぜ崩壊したのか?格差拡大の真相と二極化のリアル
社会学者の橋本健二氏(早稲田大学教授)が提唱した「新・日本の階級社会」の分析によると、現代の日本は従来の資本家階級・労働者階級の枠組みを超え、5つの階級(資本家階級、新中間階級、労働者階級、正規労働者、アンダークラス)に分断されています。
中でも特筆すべきは、パート・アルバイト・派遣などの非正規雇用で構成される「アンダークラス」が900万人規模に達している事実です。アンダークラスの平均個人年収は200万円前後に留まり、貧困率は約30%超、未婚率も突出して高い数値を示しています。
現場取材やインターネット上のコミュニティ(SNS・掲示板等)でも、かつての中流から滑り落ちた当事者たちの生々しい声が溢れています。
「手取り17万円、ボーナスなし。家賃と光熱費を払えば食費は1日500円が限界。友人の結婚式に包むお金がなく、人間関係をすべて断った」(30代・派遣社員手記より)
「病気で休職した瞬間に派遣契約を切られ、貯蓄も底をついた。自分は怠けて生きてきたわけではないのに、どこでレールを踏み外したのか分からない」(40代・元事務職の告白)
このように、一度非正規雇用に固定化されると正規雇用へのステップアップが極めて難しく、世代間を超えて貧困が連鎖する「格差の固定化」が日本社会の暗部として定着しています。