トーキョージャンボゴルフ閉鎖の真相と跡地の今|名門の終焉を追う
ゴルファーの間でトーキョージャンボゴルフセンターが「唯一無二」と称された最大の理由は、その傑出した練習環境にありました。都内23区内において、200打席・230ヤードを確保している練習場自体が極めて稀少である上、同施設にはプレイヤーを惹きつける明確な強みが凝縮されていました。
第一に挙げられるのが、「天井ネットが完全に存在しないフルオープンスタイル」です。一般的な都市型練習場では打球の場外飛び出しを防ぐため天井に防護ネットが張られており、ウェッジやショートアイアンで高い弾道を打つとネットに当たってしまい、球筋の全容を確認できません。トーキョージャンボでは7つのグリーンが戦略的に配されたフェアウェイに向かって、本物のコースさながらに放物線を描くボールの弾道、最高到達点、着弾後の転がりまで正確に視認することができました。
第二に、1階から3階までの全打席にいち早く導入された「トップトレーサーレンジ(Toptracer Range)」の存在です。打球の初速、飛距離、キャリー、左右のブレが各打席のモニターに瞬時に数値化され、バーチャルラウンドやニアピン対決などのゲーム性も兼ね備えていました。感覚頼みの練習からデータ駆動型の効率的なトレーニングへ移行したい熱心なゴルファーにとって、理想郷のような環境でした。
さらに、早朝4時(平日5時)から24時までという営業時間の手厚さ、工房機能を備えた大型ショップでの試打やグリップ交換、スクール専用フロア(4階・40打席)の完備など、ゴルフに関するあらゆるニーズをワンストップで満たしていました。当時の打ち放題料金や入場料の設定も、設備のクオリティに比して非常にリーズナブルであり、足立区内外から週末ごとに通い詰めるリピーターが後を絶ちませんでした。