ラリるとは?語源の由来と薬物・Odで起きる目つきの異変を徹底解説
「ラリる」の意味と語源を紐解くと、その発端は昭和30年代(1960年前後)の東京・新宿を中心としたアンダーグラウンド文化にまで遡ります。当時、若者の間で急速に流行したのが「ハイミナール」などに代表される催眠鎮静剤の乱用でした。当時「ハイミナール族」と呼ばれた少年少女たちは、薬物を過剰摂取して酩酊感を味わう行為に耽溺し、街を徘徊する社会問題へと発展しました。
催眠鎮静剤を過剰に摂取すると、中枢神経の抑制作用によって舌や口腔周辺の筋肉を制御する神経伝達が著しく低下します。その結果、日本語の発音において最も高度な舌の運動を要する「ら行(ら・り・る・れ・ろ)」が正常に発声できず、舌足らずな「らりらり……」という呂律(ろれつ)の回らない奇妙な喋り方になります。この滑舌の崩壊現象を捉え、不良グループや風俗街の隠語として「ラリる」という動詞が生み出されました。
一部の俗説では、英語の「lull(あやす、寝かしつける、静める)」や、ジャズミュージシャンの間で使われていたスラングに由来するという説も語られますが、国語辞典や警察白書の風俗用語記録を精査すると、ろれつが回らない原因となった「ら行の構音障害」を擬音化した表現こそが定説とされています。その後、シンナー乱用が猛威を振るった1970年代から1980年代にかけて「ラリパッパ」といった派生語とともに広く一般社会にも浸透していきました。