競走馬の引退後と殺処分問題の現在地|屠殺の真相と2026年最新支援動向
中央競馬(JRA)および地方競馬(NAR)を合わせた日本の競走馬登録数は毎年数万頭規模で推移しています。ジャパン・スタッドブック・インターナショナルの統計資料によると、国内では毎年およそ7,500頭から7,800頭前後のサラブレッドが誕生しています。その一方で、競走能力の限界、脚部の骨折や腱断裂といった故障、年齢的な衰えを理由に、毎年5,000頭以上が競走馬登録を抹消されています。
抹消された馬たちの行方を追うと、書類上は「乗馬」「繁殖」「地方競馬への転籍」などに分類されます。しかし、繁殖牝馬や種牡馬として次の世代に血を残せるのは一握りの実績馬のみです。さらに繁殖に上がった馬であっても、受胎率が落ちれば高齢を待たずに用途変更となります。
競走馬殺処分の理由と真相の根底にあるのは、馬が「1頭あたり毎月10万〜20万円前後の預託・飼養コストを要する大型の経済動物」であるという冷酷な経済原則です。競走馬として賞金を稼げなくなった瞬間、誰かがその維持費を払い続けなければ、個人の善意だけで生かし続けることは構造的に不可能です。結果として、引退馬殺処分の年間頭数は公式な統計としては一元管理されていないものの、業界関係者の証言や出荷データを総合すると、毎年数千頭規模の元競走馬が最終的に命を絶たれているのが客観的な実態です。