人体の細胞数は60兆個でなく37兆個?覆った定説の理由と新陳代謝

人体の細胞数は60兆個でなく37兆個?覆った定説の理由と新陳代謝の背景について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。

健康や腸活の文脈で、「人間の腸内には細胞数の10倍にあたる100兆個以上の細菌が棲んでいる」という説を耳にしたことがあるはずです。これもまた、細胞数60兆個説と同様に過去の推計ミスから生じた誤解でした。

2016年の『Cell』誌論文において、センダー博士らは腸内細菌の総数についても徹底的なメタ解析を実施しました。大腸内の細菌濃度と糞便の体積データを精査した結果、標準体型の成人男性における腸内細菌数は約38兆個と算出されたのです。

すなわち、人体の細胞数(約30兆〜37兆個)と腸内細菌数(約38兆個)の比率は、かつて言われていた「10対1」ではなく「ほぼ1対1」が科学的正解です。便通のタイミングによって一時的に腸内細菌の数が細胞数を下回ることも珍しくありません。

また、体重と細胞数の関係も見逃せないポイントです。37兆個という基準は「体重70kgの成人男性」をもとにした数値であり、筋肉量や体脂肪率、身長や性別によって細胞数は変動します。脂肪が増加する場合、脂肪細胞の「数」が増えるケースと、細胞一つひとつの「サイズが肥大化」するケースがあるため、体重が2倍になっても細胞数が単純に2倍になるわけではありません。

関連記事