ロキソニンが頭痛に効かない理由とは?薬物乱用頭痛の罠と正しい対処法
「昔はロキソニン1錠で治っていたのに、最近まったく効かなくなった」「薬に耐性がついて体が慣れてしまったのでは?」という声をよく耳にします。しかし、医学的な見地から言うと、ロキソニンなどのNSAIDsに対して体が化学的な耐性を獲得することは原則としてありません。
効かなくなったと感じる最大の原因は、薬への耐性ではなく「薬物乱用頭痛(薬剤の使用過多による頭痛:MOH)」の発症です。頭痛への不安から、痛む前に予防的に飲んだり、月に10日〜15日以上継続して鎮痛薬を服用し続けたりすることで、脳の痛みを感じるセンサーが過敏化してしまいます。
この薬物乱用頭痛の原因は皮肉にも「鎮痛薬の飲みすぎ」そのものにあります。薬が切れるとリバウンドのように激しい頭痛が襲い、さらに薬を飲むという悪循環に陥るため、どんなにロキソニンを追加しても痛みは消えません。この悪循環を断ち切るには、自己判断による増量ではなく、専門医の指導のもとで原因薬剤を完全に中止する治療が必要です。