突然のあざは危険信号?血小板減少性紫斑病の初期症状と2026年治療
「血小板減少性紫斑病」と総称される疾患群の中でも、臨床上特に重要視されるのが特発性血小板減少性紫斑病(ITP:現在は免疫性血小板減少症とも呼称)と、極めて致死率の高い緊急疾患である血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)の2大疾患です。名称は酷似していますが、その発症メカニズムと危険度は大きく異なります。
国内の推定患者数が約2万人とされるITPは、免疫システムの異常によって自らの血小板に対する自己抗体が作られ、脾臓や肝臓で血小板が過剰に破壊されてしまう病気です。小児ではウイルス感染後に急激に発症して自然寛解する急性型が多い一方、成人では数か月から数年にわたり緩徐に進行する慢性型が過半数を占めます。
対照的に、TTPは血液中のフォン・ヴィレブランド因子を切断する酵素「ADAMTS13」の活性が著しく低下することで発症します。巨大な血小板凝集体が全身の微小血管に詰まり、血小板が消費されて減少するだけでなく、重要臓器の血流を阻害します。「血小板減少」「破砕赤血球を伴う微小血管症性溶血性貧血」「動揺性精神神経症状」「発熱」「腎機能障害」の5大兆候を特徴とし、診断と血漿交換療法の開始が数時間遅れるだけで生命を脅かす超緊急疾患です。
疾患の重症度を測る物差しとなるのが血小板数値と重症度の相関関係です。健康成人の基準値はおよそ15万〜40万/μLですが、この数値の落ち込み方によって出血リスクは段階的に跳ね上がります。