未成年は何歳から?18歳成人と20歳残存ルールの決定的な違い
18歳成人がもたらした最大の法的インパクトでありながら、当事者や保護者に最も軽視されがちなのが「親の同意なし契約取消権(未成年者取消権)」の完全な喪失です。
民法第5条において、未成年者が法定代理人(親など)の同意を得ずに行った契約は、原則として後から一方的に取り消すことができます。悪質な業者が未成年に高額な絵画や情報商材を売りつけても、親が発覚後に無条件で契約を無効化し、代金を取り戻すセーフティネットが存在していました。しかし、18歳を迎えた瞬間からこの強力な法的シールドは消滅します。
国民生活センターの集計データによると、18歳・19歳をターゲットにしたマルチ商法、副業詐欺、高額な脱毛エステローンに関する相談件数が高止まりしています。以前であれば未成年者取消権を行使して解決できた案件が、18歳成人以降は「自立した成人同士の有効な契約」とみなされるため、詐欺の立証やクーリングオフ期間の厳格な順守を求められることになります。
さらに見逃せないのが、少年法改正特定少年という身分の新設です。18歳および19歳の犯行は、少年法の保護手続に則って家庭裁判所に送致される点では未成年と同じ扱いを受けますが、実態は大きく厳罰化されました。原則として逆送(検察官送致)される対象事件が大幅に拡大されただけでなく、起訴された段階で新聞やテレビ、インターネット上での実名・顔写真の報道(推知報道)が法的に解禁されます。「少年だから守られる」という誤ったネット言説を鵜呑みにすることは、取り返しのつかない社会的制裁を招くリスクを孕んでいます。