魚に有り」は何と読む?国民的寿司ネタ「鮪」に隠された驚きの由来と真相
漢字表記と合わせて知っておきたいのが、「まぐろ」という日本語自体のルーツです。その名前の由来には主に2つの説が伝えられています。
第一の説は、「目が黒い」ことに着目した「目黒(メグロ)」が転訛して「マグロ」になったという説です。マグロの目は非常に大きく、澄んだ黒色をしていることから名付けられたとされます。
第二の説は、「身や背中が真っ黒である」ことに由来する「真っ黒(マクロ)」説です。マグロは外洋を泳ぐ際、外敵から身を守るため背中が深い黒青色をしており、水揚げ後に時間が経つと赤身が酸化して黒ずんでいく特徴があります。その様子から「まくろ魚」と呼ばれ、やがて「まぐろ」へと変化したと考えられています。
日本の歴史を遡ると、マグロはかつて「シビ(志毘・鮪)」と呼ばれていました。『古事記』や『万葉集』の歌にも「シビ」の名で登場しており、古代日本人にとって馴染み深い魚でした。しかし、武士が台頭した中世以降、「シビ」という響きが「死日」や「死人」を連想させて縁起が悪いと忌み嫌われるようになり、次第に「まぐろ」の呼び名が定着していったのです。